株式会社ホテラバ

EC収益+30% “毎日配信”でも嫌われないECのLINE運用は、なぜ実現できた?

トレンディーなデザインと手頃な価格で若年層から支持を集める、日本発のカラーコンタクトレンズECブランド「HOTEL LOVERS(ホテラバーズ/ホテラバ)」。
同社はLINE公式アカウントを主要な顧客接点として活用する中で、「売上を伸ばしながら、ブロック率をどう抑えるか」というEC事業者共通の課題に直面していました。

本記事では、ホテラバがLINE運用の考え方をどのように見直し、EC成長につながるコミュニケーションへと進化させていったのか、その背景と取り組みの全体像をご紹介します。

導入前の課題:複雑化したコミュニケーションと、LINEネイティブ運用の「次の壁」

EC成長を支えるLINEが、課題にもなり始めた理由

LINEは、EC事業者にとって非常に魅力的なチャネルです。

平均開封率は約55%と、メールマガジン(20〜30%)と比べても圧倒的に高く、

新商品やキャンペーン情報を即座に届けることができます。

一方で、

「配信を続けるほどブロック率が上がる」

「配信を止めると売上が落ちる」

というジレンマに悩む企業も少なくありません。

株式会社ホテラバ(以下、ホテラバ)社も、かつては同じ課題を抱えていました。

しかし現在、同社のLINE運用は高い成果を安定的に出し続けています。

送れば売れる」が前提だった、LINE@時代の運用

ホテラバは、トレンド性が高く、リピート購入が前提となるカラーコンタクトレンズのEC販売を手がけています。同社はLINE公式アカウントを非常に早い段階から活用してきました。

いわゆるLINE@(ラインアット)時代からの運用で、当時は通数課金もなく、送れば送るほど売上が立つ環境でした。

主に、LINE公式アカウントを以下の顧客へのコミュニケーションを実施しておりました。

  • 新商品案内
  • セールやキャンペーン告知
  • 再購入のリマインド

成果の裏で、少しずつ積み上がっていた違和感

その結果、短期的な売上は伸びる一方で、ブロック率は徐々に上昇。

しかし、運用が進むにつれて、次のような違和感が生まれます。

  • メッセージ配信数が増え、「少し多い」と感じるユーザーが出てきた
  • 購入直後の顧客にも、次の販促メッセージが届いてしまう
  • 本来はLTVが高いはずの顧客ほど、配信過多で離脱するリスクが高まっていた

ホテラバCEO 岡田氏「売上を落とさずに、どうやってブロック率を下げるか。これはずっと課題でした。」

ホテラバ × 岡田氏クレッシェンドラボ ×(セミナー登壇時)

転換点は、「何を送るか」ではなく、「誰に送らないか」を決める選択

試行錯誤の末、

ホテラバが最初に着手したのは、「どんなコンテンツを送るか」ではなく「誰に送らないか」を決めることでした。いわゆるセグメンテーションを強化する方針に切り替えました。

LINEを一斉に情報を届ける通知ツールから、 顧客一人ひとりの状況に寄り添うコミュニケーションの場へ。ここで、LINEの役割そのものを再定義したのです。

具体的には、行動データをもとにMAACで以下のような除外設計を行いました。

これは、「昨日カラコンを買ったのに、翌日にまたセール案内が届く」といったECならではの不快体験を防ぐためです。

この判断が、LINE運用の方向性を大きく変える転換点となりました。

ホテラバ社:「LINEは、ちょっとした“ノイズ”がそのままブロックにつながる。だからこそ、まず“送らない”を徹底しました。」

行動データを起点にした、配信の最適化

ホテラバの事例では、例えば次のような判断が行われています。

購入直後のユーザーは、一定期間すべての販促配信から外す

友だち登録直後のユーザーには、段階的に情報を届ける

すでに反応・開封しているユーザーには、同一・類似配信を行わない

これにより、ユーザーの状況に合わないメッセージが届くことを防ぎ、

LINE上のコミュニケーションを常に「今の自分に関係がある情報」に保つことができます。

MAACでは、「誰に送るか」を決めるセグメントに加えて、

「今は送らないほうがよいユーザー」を除外する設計が可能です。

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少人数でも回り続ける、LINE運用の仕組み

このような緻密な運用を、HOTEL LOVERSではLINE専任2名で行っています。

その背景にあるのが、人とAI(ツール)の明確な役割分担です。

ホテラバ社:「ホテラバは、クリエイティブを通じてブランドの世界観を伝えることを事業の中心に据えています。だからこそ、表現の部分には人の手と熱量をかけ続けることを大切にしています。

例えば、「先生にバレないカラコン」のようなクリエイティブでは、学生の方が実際に使用されている、ナチュラルカラーを選定し、親しみやすいトーンのデザインやメッセージで配信を行いました。配信の際には、ターゲットに合わせたクリエイティブやテキストを工夫し、より共感を得られるよう意識しています。

一方で、セグメント設計やマーケティングのようにAIが最も力を発揮できる領域については、Crescendo LabのMAACを全面的に活用することで、ブランド価値を守りながら収益の最大化を実現しています。

これらを一つのプラットフォームで無理なく回せることが、 LINE運用を“続けられる仕組み”へと変えました。

MAACは、データを軸にコミュニケーションを設計できる点が非常に優れています。 配信の自由度が高く、「とりあえず送る」運用から脱却できました。施策をMAAC内で完結できるため、顧客体験を損なわずに、売上やLTVの改善につなげられている点は、経営の視点から見ても大きな価値だと感じています。

株式会社ホテラバ|CEO 岡田英幸 様

「今」を逃さないための、カゴ落ちリマインド

ホテラバ社:行動データをトリガーに最適なタイミングでLINEをしました。

「何を送るか」以上に、「いつ届くか」を重視したことで、高い反応率を実現しました。

ホテラバはECサイトで商品をカートに追加したものの購入に至らなかったユーザーに対し、

MAACとGA4の連携を活用して行動データをトリガーに、LINE経由で自動的にフォローアップメッセージ(カートリマインド配信)を配信しています。

これまで使用していたツールではカゴ落ち配信ができなかったため、まず、この機能を利用できるようになったことで

今までできなかった施策を実施できるようになった点が大きいと感じています。

特に、CVの有無に応じて配信を出し分けられるため、不要な配信を避けつつより適切なタイミングでアプローチできる点が非常に有効だと感じています。

迷わせない導線が、自然な購買につながった

また、ECサイトのユーザー情報を活用したパーソナライズ配信し、購入履歴や閲覧履歴など、ECサイト上の詳細な行動データをもとに、

MAACのAI商品レコメンド機能などを活用し、ユーザー一人ひとりの興味・関心に合わせた商品情報を自動で出し分け配信しています。

ホテラバ社:弊社では、リッチメニューを売上に直結する重要な要素と捉え、ユーザーが求める情報にスムーズにアクセスできるデザインを重視しております。

現在は、多様なコンテンツをタブ形式で表示し、視認性を高めることで、ユーザーが迷わず目的のページへ遷移できるよう工夫しています。

また、LINE ID連携の有無に応じてメニューを動的に変更できる機能を活用し、ユーザーの状況に合わせた最適な導線設計を行っています。

これからのLINEは、接客の延長線へ

ホテラバ社:これから一番使ってみたいのは、クリエイティブ生成の領域です。

我々は、クリエイティブを通じてブランドの世界観をしっかり伝えることをとても大切にしています。その前提は変えずに、ブランドに沿った表現を叩き台として提案してもらえるのであれば、非常に助かると感じています。

ゼロから考える時間を減らし、最終的な表現の磨き込みに集中できる。そういった形で、作業時間の削減とクオリティの両立につなげていきたいです。

ホテラバ社:もう一つは、チャットだけで完結するECの顧客体験です。お客様に応じた接客を実現するにはかなり価値が高いと思います。

例えば、「もう決めているから早く買いたい」というお客様には、チャット上でスムーズに購入まで完結できる体験があると、非常に顧客体験も改善できる機能です。

導入のタイミングは見極めながらですが、どちらも前向きに試していきたいと考えています。

30%↑

LINE経由EC収益

80%

平均メッセージ開封率

10%↓

ブロック改善率

「配信頻度」ではなく「配信設計」が成果を分ける

現在、ホテラバはほぼ毎日LINE配信を行っています。

それでも、

開封率:70〜80%超

ブロック率:大幅改善という結果を維持しています。

その理由は明確です。行動データを起点に、配信対象・内容・タイミングを細かく出し分けることで

LINEを「売り込むための通知チャネル」から「顧客との関係性を育て、自然に購入につながるコミュニケーション基盤」

へと再定義した結果が、これらの数字につながっています。

ホテラバの取り組みは、決して特別な企業だけの成功例ではありません。

LINE友だち数が多く、ブロック率に課題を抱えている企業

一斉配信に限界を感じているマーケティング担当者

カラーコンタクト/美容/アパレルなど回転率の高いEC

にとって、非常に再現性の高いアプローチです。

EC事業者向けにLINEとCRMを連携させた顧客コミュニケーション最適化をご支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

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